(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月18日(土曜日)
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“書道人口”は780万人
掲載日: 13年09月15日

“参加人口”は大幅減
レジャー白書のデータから
ネット調査修正試算値


 日本生産性本部はこのほど、本年度版の『2013/レジャー白書』(第37号)を発表した。(本紙3面に関連記事)

 ◇ ◇ ◇

 それによると、今年の白書(昨年度調査)での「書道」の参加率は「3・5%」となり、前年の3・9%から0・4ポイント下がったとある。
 
 これを調査対象人口(1億200万人)に当てはめると、「書道」の参加人口が400万人から360万人になったことになる。
 
 
 ネット調査になってから参加率が「6・4→5・2→3・9」と荒っぽく推移したため、本紙ではこの間、「書道」の人口動態の推計作業を中止していたわけだが、そろそろ何らかの方策が可能かもしれないと思い立った。
 
 
 参加率と合わせて発表された「参加希望率」(参加した層に、今年は参加しなかったが、機会があれば参加する層を加えたもの)は、今回は「9・6%」。
 
 この数字のネット調査の過去3年間は「10・8→10・2→8・9」であったことから、対前年比では0・7ポイント上がっていることになり、本紙が広義の「書道人口」を意味すると捉えてきた「参加希望率」を人口に換算した数字も、やはり70万人増えた計算になる。
 
 
 そこでこれらの指標の変化を人口に換算して視覚化したものが上の折れ線グラフで、今回試みに大きな趨勢をみる<トレンドライン(傾向線)>として、a、a′、b、b′の各線を引いてみた。
 
 
 その結果、従来の「質問留置法」で実施されていた時期のデータと「ネット調査」に切り替わって以降のデータとのかい離を反映した「a」線と「a′」線(参加人口)の差は大雑把にいって約100万人、「b」線と「b′」線(書道人口)の差は同じく約200万人程度と分かった。
 
 
 これによって、本年度版白書のデータを従来の質問留置法によるデータに読み替えてみると、「書道人口」は780万人、「参加人口」は260万人となり、これを4年前のそれぞれ807万人、360万人と比較すると、書道人口はマイナス27万人と微減ながら、参加人口は100万人も落ち込んでいることになる。
 
 あくまでも試算であり、こうした読み替えが適切かどうかは、来年度のデータでさらに精査したい。
 
 

ネット調査の怪?!

 同『白書』の発表は、1970年代に旧通産省の外郭団体、余暇開発センターが始めたもの。
 
 毎年全国の15歳以上、79歳以下の男女を対象に、余暇意識や余暇活動への参加状況を調査しており、10年ほど前からは日本生産性本部が引き継いでいる。
 
 
 しかし、当初から採用されてきた無作為抽出の対象者に対するオーソドックスな調査方法が、2010年度版(2009年調査)から全国に百数十万人といわれる調査登録者を対象にするインターネット調査に切り替えられた結果、同年版の白書での「書道」の「参加率」が前年調査の3・5%から6・4%へと跳ね上がったことから、これを本紙では「ネット調査の怪」と断じ、データの連続性が失われたと判断して、以後同データによる「書道人口」「書道活動人口」の推計値の算出を中止してきた。
 
 
 しかしこの間、ネット調査を続けながら『白書』の「書道」の「参加率」が「6・4→5・2→3・9」と推移したということは、調査手法に何らかの修正が加えられたのかもしれない。
 
 その根拠は、「書道」の周辺分野の各種目のデータも、次のように「書道」と酷似した動きを示しているからである(09版〜13版のデータ)。
▽お茶=2.2→4.1→3.8→3.1→2.9
▽お花=2.7→4.1→4.1→3.5→2.5
▽陶芸=1.6→4.6→3.9→2.9→2.5

 もちろんその一方では、「写真の制作」「料理」「パソコン」等々といった種目はネット調査に切り替わって以後、?倍増?した数値が高止まりしたままであるから、一概に『白書』が従来調査とのすり合わせを進めて来ているとは断じ切れない面がある。
 
 だが今日、こうした分野の継続的な調査はほとんどこの『白書』が唯一となっていることからすれば、今後も引き続きこの『白書』の報告を注視していくほかないようである。



(書道美術新聞 第1014号1面 2013年9月15日付)


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