(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月18日(土曜日)
書道美術新聞【1面】
小学校用「書写」教科書、採択おわる
掲載日: 10年12月01日
書道美術新聞【1面】

▲トップシェアを維持した光村版教科書光村がトップ維持
シェアは低下
三省堂には“厚い壁”

 美術新聞社はこのほど、今夏全国の約600の地区別に繰り広げられた、来年から小学校で使用される新しい「書写」教科書の採択(採用)結果をまとめた。
 
 これは全国の各自治体ごとの公表データを収集整理したもので、それによると、従来からトップの光村図書出版の『小学校書写』が今回も40%を超えるシェアを確保して圧勝したことが分かった。
 
 一方、今回「書写」教科書に新規参入して動向が注目された三省堂の『小学生の書写』は厚い壁に阻まれ、また経営破綻した大阪書籍の版権を引き継いで参入した日本文教出版もシェアを半分に落とす不振ぶりだった。(4、5面に地区別採択結果)

 ◇ ◇ ◇



 今回の、「平成20年版学習指導要領」に基づいて新編集された小学校用「書写」教科書の採択商戦は、左表の通り来年4月時点で小学校に在籍すると予想される児童数、692万人(六学年の合計)の争奪戦となったが、前回比約220万人減と少子化の影響の直撃を受けた平成11年の採択時に比べると児童数の減少幅は約45万人に留まり、少子化も一服といえる状況下での戦いとなっている。
 
 今回もトップとなった光村の獲得部数は283万部だが、全体部数の減少と5ポイント近いシェアの低下から、前回比では率にしてほぼ10%、部数で約31万部減少した勘定。
 これに対してシェアで2、3位の教育出版、東京書籍はそれぞれ、2・8ポイント、1ポイントシェアを伸ばし、両社とも全体部数が減少するなかでも、実部数を約20万部、約15万部増やしていることが目を引く。
 
 こうした消長の典型的なケースが見てとれるのが神奈川・横浜地区の採択結果で、この地区は従来、横浜市内の18の行政区がぞれぞれ独自に採択を行ってきており、直近の採択では栄区のみが教出、他の17区はすべて光村が獲得していた。
 しかし、今回の採択に先立って同市教委は市内の採択地区の統合方針を打ち出し、実際に児童数約19万(六学年計)というマンモス地区が出現した結果、これを押さえた教出のシェアは2ポイント以上伸びた勘定で、この地区だけで両社の獲得部数の差は35万部以上縮まったと見られる。
 
 この点は、「国語」教科書での光村の圧倒的なシェアの維持と、「国語」教科書における教出のシェア低下状況などに照らすと、「書写」教科書商戦の特殊性も垣間見られそうな一面ではある。
 
 シェア面で最も後退を見せた日本文教出版の場合は、大阪書籍から版権を引き次いだのが昨年の春で日も浅く、イメージ的にも営業体制の面でも、劣勢に立たされた面は否めないだろう。
 同社は、12・9%あった大書のシェアをほぼ半減の6・7%にまで落としており、部数にして約43万部も減らしている。
 
 なお、三省堂の場合は、小学校用としては今回の「国語」と「書写」が初参入だが、長年にわたり高校用では「国語」「地理」「歴史」「公民」「理科」「英語」の各教科書、中学校用でも「国語」「書写」「英語」の各教科書を手掛けている老舗版元だけに、一部には台風の目になるかもと注目されたが、1%のシェアも確保できなかったことで、戦略の見直しを迫られそうだ。



(書道美術新聞 第950号1面 2010年12月1日付)


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