(1)      (昭和51年6月7日第三種郵便物認可)美術新聞社報 平成29年(2017) 11月18日(土曜日)
書道美術新聞【1面】
第20回 書学書道史学会大会開く
掲載日: 09年11月15日
書道美術新聞【1面】

第20回大会記念撮影(11月7日)“記念行事”も盛会
西林、興膳両氏が記念講演
研究発表14件、過去最多



 書学書道史学会(古谷稔理事長)の第20回(2009)大会が11月7、8の両日、東京・世田谷区の日本大学文理学部・百周年記念館を会場に開催された。
 
 創設20年の大きな節目を迎えた今大会では、初日の7日に理事会、総会をはじめ記念式典、記念講演、懇親会などの諸行事を集中的に行い、研究発表は2日目の8日にまとめて行うという同学会としては前例のない日程が組まれたが、両日の参加者は延べ300人を超え、参加者実数も190と、20年前に東京大学・本郷キャンパスで行われた第1回大会の200に迫る盛会となった。 (本紙8、9面に大会全発表要旨)
 

 ◇ ◇ ◇

名誉会員への感謝状贈呈
 今年の同大会は11月7日午前9時、同記念館内会議室での第47回定例理事会で幕を開けた。
 
 創設以来、大会前日に開催してきた理事会を当日に変更したのは、役員の負担軽減のための措置で、学会大会等を取り巻く環境が年々厳しくなっていることへの対応策として注目される。
 
 
 定例理事会には今年も、全国の理事会諮問委員らもオブザーバーとして参加し、総会提出の所定案件をそれぞれ決定したほか、学会が20周年記念事業の一環として刊行計画を進めている『記念論文集』編集のために専門委員会を立ち上げる方針や、学会誌『書学書道史研究』のバックナンバーが文科省所管の独立行政法人科学技術振興機構(JST)によってアーカイブ公開されることが決定したのに伴い、学会ホームページでも学会誌掲載論文の欧文レジュメを順次公開していく方針、また学会の財務基盤強化のために現在、賛助会員と一般会員(学生会員含む)の二種となっている会員種別に新たに「維持会員」を設ける方向で検討を進める方針などが、決定をみた。
 
 
 午前中の理事会終了後、大会は正午から受け付けを開始し、午後12時40分からの同記念館内大会議室での本年度総会でスタートした。
 
 総会は富田淳常任理事の司会で、横田恭三国内局長の開会の辞、古谷稔理事長の挨拶の後、大野修作理事を議長に選出して議事に入り、▽20年度事業報告・会計報告(萱原晋事務局長)▽監査所見(浦野俊則監事)▽編集局報告(中村伸夫局長)▽学術局報告(森岡隆局長)▽国際局報告(河内利治局長)▽国内局報告(横田局長)▽研究局報告(鈴木晴彦局長)▽会報委員会報告(柿木原くみ委員長)▽21年度予算案・事業計画案説明(萱原事務局長)などの各報告・議案をいずれも満場一致で承認・可決して、全ての議事を終了した。
 
 
 引き続いて20周年記念式典に移り、まず古谷理事長の式辞の後、同学会の20年をリードしてきた現在名誉会員の久米公、木下政雄、池田温、西林昭一、松丸道雄、田中東竹、興膳宏、新井光風、杉村邦彦の9氏に感謝状が贈られた。
 
 なお、この名誉会員に対する感謝状については、今後システム整備が進められることになっている「学会アワード」(顕彰規定)のなかで正規アワードとして位置づける方針が理事会決定されている。
 
 また式典では、同じく学会を草創期から一貫して財政支援してきた賛助団体の奎星会(田村空谷理事長)、玄潮会(石原太流理事長)、謙慎書道会(新井光風理事長)、書壇院(柳田純一理事長)、書道一元会(木村破山理事長)、正筆会(黒田賢一会長)、創玄書道会(石飛博光理事長)、蒼遼会(古谷蒼韻会長)、竹扇会(小伏竹村会長)、貞香会(赤平泰処会長)、東京書道会(林竹声理事長)、東方書道院(谷村雋堂事務局長)、水穂会(日比野光鳳会長)、由源社(尾崎邑鵬会長)、臨池会(杉岡華邨会長)の15団体に対しても感謝状が贈られた。
 
 
 記念式典終了後の記念講演では、まず西林昭一元理事長が「視る・書く」と題して、続いて興膳宏前理事長が「鄭虔と杜甫」と題して、それぞれ各1時間講演を行い、150人に膨れ上がった会場の参加者らが熱心に耳を傾けた。
 
 
 記念講演の後、記念撮影が行われ、引き続き同大学キャンパス内のカフェテリアで恒例の懇親会が和やかに行われた。
 
 
 翌8日は午前8時40分から受け付け、同9時から、過去最多タイで、第17回大会から分科会制を取りやめて単一会場制に移行して以来の最大件数となる14件の研究発表が、前日の総会・記念式典と同じ記念館内の大会議室で行われた。
 
 
 研究発表は、まず午前9時から正午までの午前中に、(1)「豊坊篆書考‐古篆書法を中心に」六人部克典、(2)「元明の雑書巻冊の展開について」荒井雄三、(3)「宋四大家のなかの蔡端明‐その選入をめぐって」津坂貢政、(4)「陳鴻寿の芸術と生涯」田渕元博、(5)「西周金文正字考」角田健一、(6)「竹田画帖作品における著賛形式について‐《亦復一楽帖》の書と画による紙面構成を中心として」吉村富美子、の6件が行われた。
 
 
 昼食休憩後の午後には、12時50分から14時50分までの前半に、(7)「完顔景賢の書画収蔵に関する一考察」下田章平、(8)「古筆家伝来手鑑『翰墨林』とその痕跡‐古筆家正統の秘帖の行方」中村健太郎、(9)「石如楷書考」鎌田美里、 (10)「沙孟海の書法に関する研究」土屋明美、の4件。
 
 休憩を挟んで15時から17時までの後半に、(11)「『和漢朗詠集』葦手本と戊辰切巻上の書に関する考察」山本まり子、(12)「欧陽詢楷書四碑の書写意識に関する一考察‐重出する同字の字体について」浜田尚文、(13)「黄州寒食詩巻の特質‐筆跡と詩に見られる両義性」鈴木洋保、(14)「日本書道史における漢字散らし書き‐伝藤原忠通筆詩巻切を例に」古谷稔、4件がそれぞれ行われて、研究発表を終了した。
 
 
 続いて閉会式に移り、同大会の運営委員長を務めた会場校の日本大学文理学部所属の鈴木晴彦・学会研究局長が閉会の辞を述べ、大会の全日程を終えた。
 
 
 同学会に関する問い合わせ等は、TEL03−3462−5251 美術新聞社内の学会事務局へ。



(書道美術新聞 第926号1面 2009年11月15日付)


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